教員から見た学校と子供の話をしよう

学校に勤める中で経験した事。それについての考察を発信しています。同業者はもちろん、子供が何を考えているのか分からない保護者や、友達について理解したい子供に役に立つ情報を届けます。(元タイトル:空の深さを知る)twitter : https://twitter.com/j78wtQKi66jYUIR

褒めて人を動かす?その危険性を知っていますか?

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どうも。空蛙です。

 

 

帰り道の物思い

ある日の放課後、一本の電話が鳴りました。

電話をくださったのは同僚の先生でした。

その先生は僕らの学年の生徒を数名引率していました。

僕は何事かと思い話を聞きました。

「おたくの学年の男子生徒が電車の中で騒いでました。」

その生徒たちは学校に連れてこられ、指導されることとなりました。

時間も遅かったので指導はすぐ終わり生徒は下校しました。

僕もその日の仕事は終わっていたのですぐに帰りました。

すると交差点でさっきまで怒られていた生徒のうちの二人に会いました。

うち一人は泣いていました。

声をかけると、

「僕らは悪いことしてないんです。」「なのに怒られました。」

「お前らが悪くない奴らだってことは皆分かってるから」「とにかく早く帰りな」

僕はなんて声をかけていいのか分からず、このやり取りだけで終わってしまいました。

本当はもっといい声のかけ方があったのではないか。

もっと彼らを成長させられることができる声掛けがあったのではないかと帰り道ずっと考えていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメとムチのバランス

人の成長を期待するとき。

人の行動を強化したいとき。

アメをやったりムチをやったりする方法があります。

アメばっかり与えていても子供は甘えるだけです。

逆にムチばかりを与えていても子供との関係が作れません。

アメとムチをバランスよく与える必要があると思います。

ではどんなタイミングでアメとムチを使い分ければよいのでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

良いモチベーションの持ち方

アメの使い方です。

アメ。つまり褒めることです。

「褒める指導が大切だ」というのは教育業界では常識となってきています。

それ自体は間違いありません。

しかし、いつでも褒めればよいというわけではありません。

褒めるということはモチベーションを高めてくれます。

しかし、そのモチベーションは褒められることを目的としたものになります。

例えば、部活動を頑張っている生徒がいます。

その生徒が自分は野球が上手くなりたいと思って練習しています。

先生は真面目に練習している生徒を見て

「お、これはいいことだ。褒めてやらないとな」

と思い、褒めてやります。

するとどうなるでしょうか。

生徒はいい気持ちになりますね。

そしてまた褒められようと練習を真面目に取り組むようになります。

真面目に取り組む理由が、「野球がうまくなりたいから」だったのが、「褒められたいから」に変わったことに気づくでしょうか。

自分の行動の動機が前者は自分に向いていて後者は外部に向いていますね。

前者を内発的動機付け、後者を外発的動機付けといいます。

より良いモチベーションの持ち方はどちらだとおもいますか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

内発的動機を奪わないこと奪わせないこと

答えは内発的動機付けです。

自分の心がやりたいと思うのが内発的動機です。

皆さんも内発的動機を持った経験が必ずあると思います。

内発的動機付けはなかなか持つことは難しいですが持つと強いパワーを発揮します。

そのせっかく掴んだ内発的動機は褒められることで奪われてしまいます。

そのために外発的動機付けは良くないのです。

外発的動機付けも同じ動機なのだからいいではないかという声が聞こえてきます。

しかし、外発的動機付けには次のような欠点があります。

先程の例の続きです。

野球を熱心に頑張っていた生徒は、褒められるために真面目に練習をしています。

先生はその様子を嬉しそうに見ていました。

しかし、先生は徐々にその生徒が真面目に練習するだけでは満足できなくなってきました。

だんだん生徒への要求がエスカレートしてきます。

生徒は真面目にやっても褒められることが減ってきたので、モチベーションをなくし練習に身が入らなくなってしまいました。

もともとの野球がうまくなりたいと思って練習に一生懸命に取り組もうとしていた気持ちはもうなくなってしまいました。

このように、外発的動機は持つのは簡単ですが、簡単に失ってしまいます。

なのでむやみに褒めすぎることはよくないです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

むしろ内発的動機を高く持っているときは、全く褒める必要がないと思います。

それこそムチを与えるチャンスになります。

長くなってきたのでムチを与える話と生徒にかけるべき言葉はまた次回。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。